Hutoncover’s blog

きょうの出来事をまとめた私的ニュースです。

獣たちの断末魔

朝の満員電車が怒声、苦痛を訴える声が混じった地獄絵図
そんな地獄を作り出している集団は包丁、鉈、金槌といった物を本来と異なる用途、「武器」に使い、人を刺し、斬り、打ち、血を全身に浴びて獣のような息遣いを上げている。
人々は一人また一人、亡骸にされ地面に横たわり、電車内を血と肉の海で染め上げてゆく。
集団は血と肉の匂いに溺れ、世界の支配者になったかのような万能感が全身を満たされ、新たな血を求める獣と化す。獣は前へ前へと突き進む。
血を浴びる、後ろの一体が喉を掻き切られ血を吹き出して倒れ伏すが、気付かない。
血を浴びる、二体が同時に胸を深々と突き刺され、見苦しい断末魔を上げて倒れ伏す、一体が気が付き振り返る。
血を浴びる、振り返った一体は恐怖する、対峙した相手は血と肉が満ちた異常な世界でも薄れることのない真っ直ぐで一途な殺意、万能感は消え去りただただ恐怖に飲まれる。
血を浴びようとしたが、後ろから感じる気配に思わず振り向く、そこにあったのは集団の一体の無残な死体だった。恐怖に伏し絶望と苦痛に満ちた凄惨な表情で死ぬ仲間の顔を見た、見てしまった。
その隙は獣たちを殺すには十分の時間だった。
怖い、痛い、嫌だ死にたくない、しにたくない
獣は散々無視してきた被害者たちと同じような断末魔を上げて死んだ。
電車内、一体だけ残った獣を殺しつくした狩人は用意しておいた爆弾を設置し、遮蔽物代わりの死体に自身を沈めて待つ。
爆弾は死体を肉塊に変え、証拠諸共吹き飛ばす。

数時間後、狩人はのちに殺人オフ会事件と呼ばれる大事件の数少ない生存者として生還を果たした。
終わり

 

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